潰瘍性大腸炎の治療方法って?
潰瘍性大腸炎の治療方法は、病気の範囲や重症度などに合わせて、主に薬物による内科的治療と手術による外科的治療が用いられます。薬物による内科的治療は、大腸の炎症を抑え、潰瘍性大腸炎に伴う症状を緩和する薬を主に使用します。薬は病態により、サラゾピリンやペンタサのような抗菌や抗炎症作用のある薬や、免疫を抑えて炎症を治す免疫抑制剤、ステロイド薬を使う他、下痢のひどい場合には整腸薬や下痢止め、腹痛を抑えるためには鎮痙薬、抗生物質や抗アレルギー薬、精神安定薬などの薬も使用することもあります。この中でもステロイド薬は、中等度から重症の潰瘍性大腸炎に用いることが多く、全身の炎症を抑える働きがあると言われています。しかし、ステロイド薬は皮膚症状やむくみなど多くの副作用があるため、症状が重い時にのみ医師の指示で投薬量を調整して一時的に使用するようです。潰瘍性大腸炎では、重症の場合に外科的治療として手術を行うこともあります。外科的治療を行うケースとしては、大出血を起こしたり、中毒性巨大結腸症などの合併症がある場合に、緊急的な措置として手術を行うことが多いです。また、日常性活に支障が出てしまうような全身合併症や腸管合併症がある場合、薬の副作用で重篤な症状になりえる場合にも手術を行うでしょう。他にも、食事療法を行ったり、人工透析のように血液を抜き取り、悪さをしている白血球をきれいにする白血球除去療法などの治療を行うこともあります。