潰瘍性大腸炎 クローン病 違い

潰瘍性大腸炎とクーロン病の大きな違いは、炎症の場所や状態などにあります。潰瘍性大腸炎もクーロン病も、炎症や潰瘍を形成するという点では同じです。でも、潰瘍性大腸炎は、直腸やS字結腸などの大腸にしか起こらず、炎症も直腸から奥へ奥へと連続的に進行していきます。これに対し、クーロン病は、主に大腸や小腸に症状が出ることが多いのですが、口から肛門までのすべての消化管に炎症がおこる可能性がある病気です。それに、炎症も潰瘍性大腸炎のように連続的なものではなく、消化管のあちこちにとびひする不連続的な起こり方をします。また、潰瘍性大腸炎とクーロン病は、炎症の深さにも違いがあり、潰瘍性大腸炎は比較的浅い所に病巣を持つのに対し、クーロン病は腸壁を貫くほど病巣が深く、他の部分と繋がることもあると言われています。さらに、潰瘍性大腸炎とクーロン病は、病気に伴う症状にも違いがあるのです。潰瘍性大腸炎もクーロン病も、共に出血や下痢を起こすことがありますが、クーロン病よりも潰瘍性大腸炎の方がひどい血便を起こすことがありますし、下痢も潰瘍性大腸炎の方が激しく症状が現れることがあるようです。それに、クーロン病は潰瘍性大腸炎よりも、全身症状が強く出ることがあると考えられています。潰瘍性大腸炎もクーロン病も、近年、患者数が増加していると言われていますが、潰瘍性大腸炎は国内で約10万人以上、クーロン病は約2万人〜3万人と発症数にも違いがあることを知っておきたいものです。